紅茶とクッキーつきレッスンー実地に体験したマナーを伝える

中学生からのレッスンでは、小さなクッキーや、バリ島土産のスナックなどを添えた紅茶を出します。

歩き回って疲れた足を休めるために立ち寄ったヨーロッパのカフェで、コーヒーだけでなくクッキーなどの小さな甘味でほっとしていたのにならったのです。

ポットを熱湯で温めて、茶葉に沸騰したお湯を注いだ紅茶を、「自分のペースでどうぞ」とだします。

’Would you like another cup of tea?'(お茶のおかわりはいかが?)と勧めますと、「家では、おかわりをついで出してくれることはないので」といって’Yes, please.’と3,4杯もおかわりするつわものも。

中には、「恥をかきたくない」と手を出さない生徒もいますが、飲み方に自信がなくとも恥ではないし、ここで慣れておけば自然と身に付き、外国で恥ずかしい思いをしなくても済むと思うのですが。

カップの持ち方や、スプーンを必ずカップから出して飲むことなどを伝えます。勉強に気を取られて、スプーンをカップから出さないままで飲んでる生徒が案外いるので。

クラス全員が、「いらない」と断る変わったクラスがあると聞いた一年上のクラスの男子が、「恭子はミルクも砂糖もいいものを出してくれるから、おいしい紅茶なのにもったいない」と言ったそうです。

そうしたこまやかなところも感じ取って、言葉で言い表せる男子に育てたお母さんに尊敬の念を覚えました。

世界情勢や環境汚染といった大問題を議論することも大切ですが、誰にでも共感や理解しやすい日常の些細な出来事や感覚を言葉にして相手との心の通い合いを図ることが、コミュニケイションの最初だと思うからです。

小学生のクラスでは、ソーセージを手づくりして、ナイフとフォークの使い方を。

その時教えたドレッシングであえたサラダが気に入って、それ以来、そのおうちでは彼がサラダ当番になって自分でドレッシングを作り上手にあえて、家族はおいしいサラダが食べられるそうです。

一番簡単なトマトソースの作り方を実習して、パスタの上手な食べ方を伝授することも。なので、らくらく出身の生徒は、パスタの食べ方がとてもきれいで、ピザも、ナイフとフォークで食べます。

手づかみで食べる日本のピザはアメリカ式食べ方。イタリアでは、ピザを手づかみで食べるアメリカ人を笑っているそうです。

都立高校合格発表があった直後の土曜日、中3生を小さなフレンチレストランに招きます。

学校の行事として、ホテルなどで行われるとおり一遍のマナーではありません。

私自身が、こういう時はどうすればいいんだろうと疑問がわいても、マナーの本には書いてないような事柄をヨーロッパで実際に体験し、また現地の友人たちから直接教わったことを伝えます。

また、留学志望の男子生徒には、女性には必ずドアを開けてあげること、(どこでも、自動ドアなのは日本ぐらいで、欧米では建物自体が何百年とたっているのが多いので、ドアも重いのです。事実、ハーヴァード大のドアなど、全身でぶつからなければ開かない重さでした。)重そうな荷物を持っていたら、持ってあげること。

友達の家にバーベキューに呼ばれたりしたら、必ず手伝いを申し出ること(友人の息子から聞いたのですが、他国の人たちは、気をきかせているのに、日本人男子は、ただ、ソファに座っているだけだそうです。)

こういうことは普段から習慣づけていないと、とっさにはできないもの。今からお母さんのお手伝いをやっておいて、といっています。

実際、大学のサマースクールで、外国人生徒からの優しい心遣いに慣れると、そうした気づかいを見せない日本人男子が粗野に見えます。

一見何でもないささいなこうしたことが、グローバル化の世界で、日常的なお付き合いが行われる状況では大切なことのように思われます。

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